古布で綴る物語
お月見
月に照らされると 月のひかりに こころがうたれて 芋の洗つたのや すすきや豆腐をならべたくなる お月見だお月見だとさわぎたくなる
詞:八木重吉
十五夜のころは稲が育ち、間もなく収穫が始まる時期。
無事に収穫できる喜びを分かち合い、感謝する日でもありました。月に見立てたお団子や収穫物をお供えするという風習があります。
お月見の主役はやはり兎と狸ではないでしょうか。兎は十五夜お月さまを見て跳ねますし、狸はしょじょ寺の狸囃子の中に出てきます。
狐が持っているさつまいもはお月見泥棒の疑いが・・・
月夜の空の美しさと動物たちそれぞれの個性が出ている楽しい作品となっております。
擬人化した動物たちを生き生きと描写する作風は小見山の持ち味の一つです。昔話や童話などで言い伝えられている動物たちの個性を小見山ならではの想像力を膨らまして描いています。
動物たちが織りなす懐かしくて、愛おしい世界をどうぞお楽しみください。
「古布で綴る物語」では、メッセージとともに、使用している布のこと、制作アイデア、作品に込められた思いなどについてお届けします。
(Sep.3.2021)