古布で綴る物語

「猫村の収穫」タペストリー(2009)

稲刈

がんが渡るぞ 青空を
さあさ 刈り取れ みのりの秋だ
たれる稲穂は こがね色

歌が流れる そよ風に
さあさ 刈り取れ みのりの秋だ
はずむ利鎌に 日が光る

胸がおどるぞ 喜びに
さあさ 刈り取れ 稲刈りあげて
米のたわらを 山とつめ

詞:文部省唱歌(昭和17年)

今年も猫村は豊作で黄金の稲穂が波打っています。遠くの山並みも紅葉が始まりました。
更紗の色合いは秋色が多く、布合わせが楽しい作品となりました。
タペストリーの一部には輸入生地(インド)を使用しており、その柄からは刈跡を表現しています。

あぜ道には彼岸花とコスモスが咲きました。
柿も赤く色づき、カラスも鳴いています。

猫の村は、信枝が擬人化した猫達をモチーフとした作品を制作するうちに、自然と生まれてきた空想の世界です。信枝の作品群の中では「猫村」というタイトルが付けられています。
「猫村」では信枝のタペストリーの中ではシリーズ化され、春夏秋冬や季節の行事が描かれています。

また、擬人化した猫達はバッグやポーチなどでも見ることができます。それは猫村かもしれませんし、猫町のことかもしれません。

猫達が織りなす懐かしくて、愛おしい世界をどうぞお楽しみください。

「古布で綴る物語」では、メッセージとともに、使用している布のこと、制作アイデア、作品に込められた思いなどについてお届けします。

Oct.2.2021

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